農業生産と農家経済 2
自民党・社会党などの諸政党も異口同音に米の完全輸入禁止を叫ぶだけで、それがガットにおいてどのように可能なのかという具体的方法論についての言及がありません。
さらにつきつめていえば、衆参両院における米の輸入禁止決議と、ガットにおける日本の農業保護削減提案との間に、そもそもいかなる整合性があるのかということも考えてはいません。
内は内、外は外という論法では、この問題は支えきれないのです。
こうした事態に直面して、いま必要なことは事態を国民に正確に知らしめ、これについての国民的運動を盛り上げていくことでしょう。
これはけっして、ひとり農業・農民だけの問題ではありません。
90年2月のガット民間人会議が「すべての国々は・・・自らが適当と考える食料自給と、食料の品質との水準を達成する」とその宣言でうたっているのは、きわめて当然のことです。
食料の安全保障という問題は、まさにそうした国民的合意の下に成り立つものであるし、またそうでなければ交渉上の力となりえないでしょう。